8th now


「あ、あのあのっ、すみませんお客様あの不躾なんですけどっ」
「? どうかしました?」
「え、えーと、実は私探し人をしてまして」
「はあ」
「それであの、ちょっと、その探してる人にちょっとお客様見た目とか似てるので、も、もしかしたらなぁみたいな……えへへ……」
「はぁ……」
「……す、すみません、なんか突然変なこと。コンビニ経営はじめてから何人かに訊いたりとか心当たりとか探してるんですけど、どうにもこうにもでー……」
「……はぁ」
「…………」
「…………」
「…………」
「……で、どういうとこがその探し人に似てるんです? オレ」
「え? ……あ、あの、えっと! 髪が黒いとか、童顔って感じでちょっと垂れ目とか、えーと……あんまり背が高くないとか……」
「結構失礼ですね……」
「ご、ごめんなさい。……ち、違います?」
「違いますも何もそりゃその特徴には当て嵌まってるかもしれませんけど、名前も聞かされてないのにそんなん分かりませんって」
「あ。で、ですよね、えーと」

「シャインって言うんです。私の探してる人。シャイン・カートライトって言って、お父さんで」

「…………はあ」
「……ち、違いました?」
「ま、頑張って探してくださいって感じですね」
「で、ですよねえ……うう、コンビニ経営がてら探せばいいって言われたけどやっぱりコンビニじゃダメですよね……」
「でももうすぐしめるんでしょう?」
「あ、はい、らしいです。はい。しめます。……だから、今度はまた別のところ行って探すつもりで」
「さいで。……ま、精々頑張ってください」
「はい! ありがとうございます! 頑張りますっ」