GM
前回はメインフェイズ第二サイクル第四シーン、清花のシーンの途中で終了。
GM
◆メインフェイズ第二サイクル第四シーン シーンプレイヤー:境 清花
GM
そしてこのままではやがてその息吹が絶えるという、現実。
霽月
「清花がおらねば俺はそれを選ぶことはなかった」
鴟尾 鴞字郎
「結果が同じならいいのさ。どっちかが死んで、刀が折れる。おいらが求めてんのは、それだけだ」
霽月
「お前が拵えた俺は忍。心を持つ刃に他ならん」
鴟尾 鴞字郎
「たとえどうだろうと、おいらは揺れんよ。そいつらも子だってんなら、子なんてもんは皆殺しにしてやろう」
鴟尾 鴞字郎
「一緒に人死にを眺めようか?茶でも呑みながらよ」
鴟尾 鴞字郎
「きっき!どっちが勝つか見ものだな!愛する相手が二人いりゃあ、片方死んでももう片方は残らあな」
鴟尾 鴞字郎
「それじゃあ、おいらはそろそろお暇するか。おい、娘っ子」
鴟尾 鴞字郎
「流れはもう止まらんよ。そいつの覚悟を見たろう」
鴟尾 鴞字郎
「無駄に身を挺して戦いを止めてみるか」
鴟尾 鴞字郎
「それとも、どちらかに加勢してみるか……」
鴟尾 鴞字郎
「果たして。敵対しない事を祈ろうか」
鴟尾 鴞字郎
「記憶は奪われていく。戦いが始まる頃には、二人を愛する気持ちなんて、残ってねえかもな」
鴟尾 鴞字郎
「その時にお前さんが、どっちの男を選んで、どっちの男を捨てるか……今から楽しみだ」
霽月
鴞字郎。終ぞ母とは呼ばなかった。その記憶もない。
霽月
鴞字郎からどのような名で呼ばれていたのかもわからない。
GM
◆メインフェイズ第三サイクル第一シーン シーンプレイヤー:境 仁悟
境 仁悟
2D6>=5 (判定:伝達術)
ShinobiGami : (2D6>=5) > 6[3,3] > 6 > 成功
GM
【秘密:霽月】
あなたは自分の【居所】を持っていない。
この世界にあなたの居場所はないのだ。
「居場所がほしいか」
己の裡から聞こえる獣の声に応えれば、あなたの望みは叶うのだろうか――
この秘密を知る者は、戦果を選ぶ際に誰かの【居所】をプライズとして奪うことができる。
自分の【居所】を持っていない(奪われた)キャラクターは、クライマックスフェイズ開始時に死亡する。
獣の声に応えた場合、この死亡の効果はなくなる。
この秘密を知る者は、『終末の獣』について調査出来る。
GM
また、この【居所】を持たない効果によりクライマックスフェイズ開始前に霽月が死亡した場合、
『終末の獣』は清花の腹の胎児へと乗り移り、即座に生まれ落ちます。
そしてその『終末の獣』をPC1としてセッションを続行することとなります。
境 仁悟
そこに偽りはなく、後ろめたいことなど何もないように見えた。
境 仁悟
だが、それでも、どうしても、確かめねばならなかった。
境 仁悟
鴞字郎を見送った二人に、気配が感じられる。
境 仁悟
折り曲げた膝を伸ばし、順にふたりを見る。
境 仁悟
「お前の中に眠る獣を斬るため、俺は妻を」
境 清花
その視線を受け止める、かすかな迷いを宿した瞳。
境 仁悟
「この俺は、もはや望めるような身ではないが」
境 仁悟
「…………愛しているのにもかかわらず、」
境 仁悟
「だが、もはやお前が死ぬところを見たくはない」
境 仁悟
「──霽月、あの鴞字郎はいまだ何か抱えている」
境 仁悟
「清花を確実に助けるために、あれの隠す秘密が欲しい」
境 仁悟
「俺は代わりに差し出せるものは何もない」
霽月
「俺がここに在る理由はひとえに、清花の傍らにいたいと思うばかりのもの」
境 仁悟
「……霽月、俺は、お前に感謝をしなければいけない」
境 仁悟
「お前が清花をあの時連れてゆかなければ」
境 仁悟
「俺はもはや惑い、迷うことさえできなかった」
境 仁悟
「…………そのお前に、この上、居場所を手放せと仕向けることに」
霽月
「あるいは斬り合いの果てに辿り着く瀬があると」
境 仁悟
「お前がどこかに辿り着かんとするならば」
霽月
「ただ一心一刀で斬り合い、果し合う男がお前であることを」
境 仁悟
「……お前が落胆せぬような戦いを約束する」
境 仁悟
「この神刀を継ぐ者として、終末の獣を俺が切り伏せる」
境 清花
一度その首肯を見上げ、それから仁悟に視線を戻す。
境 仁悟
清花を伴って、少し離れた場所へ向かおうと。
境 清花
それに従う。常のように、少しだけ後ろを歩く。
境 仁悟
「俺は、お前に礼を言われるようなことなど」
境 清花
「たすけたいと言ってくださったことも、……愛していると言ってくださったことも」
境 清花
「……そうして心傾けてくださることが、わたくしは嬉しいのです」
境 仁悟
「最後のあの時にさえ、お前にそれを言う資格はないと」
境 清花
「……愛していただいていたことは、存じておりました」
境 清花
「わたくしも、仁悟さんを愛しております。……今も、まだ」
境 仁悟
それが零れ、喪われゆくものであるということを、今の男は知っている。
境 清花
「お伝えできるのがいつまでか。この胸の内に留めておけるのが、いつまでか……」
境 仁悟
「……愛してくれた事実があれば、それでよいなどとは」
境 清花
「……残されるものがつらいのが、世の習い」
境 仁悟
「……本当のことを言うのならば、お前には俺のもとにいてほしい」
境 仁悟
「お前の帰れる場所になれるかもわからん」
境 仁悟
「霽月は強者だ。奴に憑く終末の獣もそうであろう」
境 仁悟
「お前の血を啜ったこの刀で、俺は奴と切り結ぶつもりだ」
境 清花
「霽月さまが獣になる必要が、本当にございますか?」
境 清花
「わたくしは、……尽きた命です。もう、ここにいるはずのない……」
境 仁悟
「お前の命は望まれている。…そうして、その命は」
境 仁悟
「俺は、妻と我が子を同時に手にかけるところだった」
境 仁悟
「……だが今は、妻と子を守れるやもしれんと思っている」
境 仁悟
「今もなお、己の手ではお前を生かすこともできない」
境 仁悟
「それなのにお前の生を望み、お前に傍にいてほしいと願っている」
境 清花
「きっと……わたくしに、その資格がございません」
境 仁悟
「お前がめおとであろうと、寄り添おうとしてくれるのを」
境 仁悟
「なれば今、お前が資格がないと拒んでも、俺が寄り添おうとしよう」
境 清花
「ほんとうのことを、申し上げれば……拒みたくないと、思ってしまう、……そんなわたくしを」
境 清花
「……あのとき、尽きておけばようございました。……迷う前に」
GM
◆メインフェイズ第三サイクル第二シーン シーンプレイヤー class="fukuro":鴟尾 鴞字郎
鴟尾 鴞字郎
その場に割って入るように、鴞字郎が現れる。
鴟尾 鴞字郎
「最初に言ったろう。あまり詮索するなと」
鴟尾 鴞字郎
「なのに終末のを焚きつけて。一体どういうこったい?」
境 仁悟
「それとも、俺が清花を助けんとすることが、か」
鴟尾 鴞字郎
「別に、娘っ子がどうなろうがおいらは知ったこっちゃないがね」
鴟尾 鴞字郎
「お前さんがこっちの懐を探るってンなら」
鴟尾 鴞字郎
「悪いこた言わねえ。お前さんのためだ」
鴟尾 鴞字郎
「同じ事さ。だぁれも幸せになりゃしねえ」
鴟尾 鴞字郎
「ただ何も知らないまま、あれを切って終わり。そうは行かんかい?」
鴟尾 鴞字郎
「そうだろう?今おっぱじめる事に何の支障がある?」
鴟尾 鴞字郎
「どのみち、あれは殺すしかあるめえよ。全部が見えたところで、坊やの出す結論は変わりゃしねえ」
境 仁悟
霽月が終末の獣に変ずる、自分はそれを斬る。
境 仁悟
これ以上なにかが分かったところで、それが変わるわけではないように思える。
境 仁悟
それでもこの目の前の職人の秘密を探ろうとするのは、
境 仁悟
返された通り、己の恐れであろう。妻を失うかも知れない恐れ。
境 清花
「……知られれば。あなたの結論は変わるのですか」
鴟尾 鴞字郎
「何だ、てめえ。今はこいつと話してんだよ」
境 清花
「わざわざ……肚のうちを知られたくないと言いにおいでになる」
境 清花
「秘めるものがあるのはみな同じ……忍の常」
境 清花
「誰に知る必要がなかろうと……わたくしには、その必要がございます」
境 清花
「消えゆくばかりのこの想いに、選ぶすべなどないのかもしれず」
境 清花
「それでも、わたくしは、己の意思を定めねばなりません……叶う限り」
鴟尾 鴞字郎
「じれってえからよ、さっさと初めてもらいてえだけさ」
鴟尾 鴞字郎
「こちとら500年待ってんだ。これ以上待ってたら、くたばっちまわあ」
鴟尾 鴞字郎
「お前さんこそ、どうさ。気持ちが残ってる間に、結末を見届けてえとはおもわねえのかい」
境 清花
「それを言い訳に、わたくしが選ぶことからは逃げません」
境 清花
「思い出を、……愛しているというこの気持ちを大切に思う」
境 清花
「思っていたら、わたくしは迷ったままでも良いと?」
鴟尾 鴞字郎
「格好いいねえ。終わってから選べば、生き残る方を選べるってのに」
鴟尾 鴞字郎
「選んだ奴に先立たれて、一人残りてえかい?」
境 清花
「恥じることのないわたくしであるために」
鴟尾 鴞字郎
「ったく。おい坊や。お前の嫁、めんどくせえぞ」
鴟尾 鴞字郎
「どれもこれも坊やが人の事ひっかけ回したのが発端じゃねえか。どう落とし前つけるんだ、ええ?」
境 仁悟
「俺以上に、この神刀を振るうにふさわしいものはいない」
鴟尾 鴞字郎
「ああ、そうかい、そうかいそうかい!」
境 仁悟
「……この刀で必ず斃そう。俺のすべてを尽くしても」
鴟尾 鴞字郎
「ああ、笑わせてもらったよ。そいつをお手付きの埋め合わせにしてやらあ」
境 仁悟
「役目を終えたならば炉に投げ入れれば良い」
鴟尾 鴞字郎
「そうさせてもらおうか。……しかし何だ」
鴟尾 鴞字郎
「まったくもって、おきょうの名で作った刀はどいつもこいつも」
鴟尾 鴞字郎
「勝手な動きをする。手のかかるじゃじゃ馬ばっかりだ」
境 仁悟
「それが、良いものかどうかはともかくな」
鴟尾 鴞字郎
「なぁに、全て失敗作さ。今夜、無に戻る」
境 仁悟
「どうしてもいやであれば、あちらに言って聞かせるがいい」
鴟尾 鴞字郎
「……ああ、ありがとよ。ちと行ってくらあ」
鴟尾 鴞字郎
そのまま仁悟に背を向け、霽月の元へ。
境 仁悟
「いま少し──時間を置いた方がよいだろう」
鴟尾 鴞字郎
「そうかい。そんな名前たぁ知らなかったよ」
鴟尾 鴞字郎
「お前さんもあっちの坊やと同じハラかい」
鴟尾 鴞字郎
「今ここで始めちまえばいいもんをよ」
霽月
「そのわずかな時間を、こうして惜しんでいる」
鴟尾 鴞字郎
「じゃあ、大事な女と一緒に過ごしてりゃいい」
鴟尾 鴞字郎
「余計な事は何もせずによ。貴重な時間なんだろ?」
霽月
「片時たりとも清花の温みを手放すことは惜しい」
霽月
「ふむ、そうだな……今すぐに奪い返しに行くか」
鴟尾 鴞字郎
「こちらの腹を探るヒマなどなかろうに。無害な傍観者なんだ。放っておいておくれよ」
霽月
「あるいはそこに一縷の希望があるともわからんしな」
鴟尾 鴞字郎
「そう言われっちまったら、おいらの負けだな」
鴟尾 鴞字郎
「なにせ、おめえに明日は来ねえんだからよ」
鴟尾 鴞字郎
「後の作品の方が優れてる、とは思わねえかい?」
鴟尾 鴞字郎
「おめえとは、関わらずに終わりたかったんだが」
鴟尾 鴞字郎
2D6>=5 (判定:拷問術)
ShinobiGami : (2D6>=5) > 7[3,4] > 7 > 成功
鴟尾 鴞字郎
ET 感情表
ShinobiGami : 感情表(4) > 忠誠(プラス)/侮蔑(マイナス)
霽月
ET
ShinobiGami : 感情表(1) > 共感(プラス)/不信(マイナス)
GM
了解です。霽月は不信、鴞字郎は侮蔑を取得しました。
GM
次回第五夜は明日より、メインフェイズ第三サイクル、霽月の手番から再開といたしましょう。よろしくお願いします。